電話をかけるとすぐに繋がった。 「もしもし、志乃?」 「あ、瑞希! 久しぶり!」 志乃の明るい声が聞こえ、 ほっとする。 「うん、久しぶり。 どうしたの?」 「うんー、特に何かあったわけじゃないんだけど。 今日うちの学校行事の振替で午前中休みだから、 何も考えずにかけちゃった。 かけてから瑞希は普通に授業中だって 思ったんだけど、今日は?」 どきっとして、咄嗟に適当な嘘をつく。