色々知ってるくせに、 微妙に子供っぽいんだから。 その言葉で冷静になったのか、 彼は名残惜しそうにクレーン台を離れた。 「うぅ、悲しい。 俺のうまいね棒百本……」 「だから始めから買った方が安いって言ったじゃん」 私達はゲーセンの外に出て、 商店街を歩く。 タクトは頭を下げ、 とぼとぼと道を歩いている。 そんなに好きか。