私も百円を投入し、 ボタンを操作してみる。 「腕にかけて……」 パッと手を離すと、 うまくパンダの腕に爪が引っかかった。 「あ!」 二人で息を押し殺し、画面にぴったりと貼り付く。 不安定に持ち上げられたパンダが、 ゆらゆら揺れながら動いていく。 そして、 ぽとんと受け取り口に落ちてきた。 「よっしゃ、とれたーっ!」 私は喜んでぴょんぴょん飛び跳ねる。