声をくれた君に



答えを見つけることができないまま、一週間がたった。

休み時間はいつものようにヘッドホンで塞いでいた。

佐野くんがくれたヘッドホン。

これが今の唯一の佐野くんとのつながり。

(佐野くんの誕生日をお祝いすることもできないのかな…)

そう思っていると、小田さんが私の前に現れた。

右手にはハサミ。

(いつかもこんな展開があったような…)

でも

(このヘッドホンはワイヤレスだもん。

それに佐野くんからもらったものだから

絶対壊されたくない…)

そう思っていると、彼女は私の髪の毛を思いっきり引っ張った。

(痛い…!)

「なんで私が佐野くんから誕生日プレゼントもらえないのにあんたがもらってるのよ」

(え、いまさら何…?

ずっと前から使ってたのに…)

私は小田さんの言葉を疑問に思った。

「毎日毎日私の横で見せつけるように使って…

もう我慢できない」

(もしかして小田さんって…)

私が何かに気づき始めたとき、彼女はハサミで

引っ張っていた私の髪の毛を切り落とした。

(え…うそ…!)

目の前でハラハラと長い髪の毛が落ちる。

「ちょ、ちょっと、それはさすがにやりすぎじゃ…」

小田さんの周りの女子たちでさえ驚いていた。

「別にいいでしょう!

いい?もうそのヘッドホン二度と使わないで」

彼女は私の元から去って行った。