「ああ、あの日の夕方、あんたにメールを送ったんだ。
そしたら返信がやけに遅くて…
嫌な予感がして学校に戻ったら、下駄箱に靴はあるし、教室にカバンはあるし
もしかしてと思って鍵を借りて体育館に行ったら、倉庫の中であんたが倒れてた」
(そうだったんだ…)
「だいたい帰る前に確認しとけばよかったんだよな…
ほんと、ごめん」
(もう、すぐ謝るんだから)
私が首を横に振ろうとしたとき、リビングの電話が鳴った。
「電話って、あんた出られないよな。
一応番号だけ確認しとくか…」
佐野くんは電話の元に向かった。
「学校からだ…
出てもいいか?」
私は佐野くんに頷いてみせた。
「もしもし…
あ、はい、えっと…」
佐野くんは電話で、おとといあったことを1から説明してくれる。
「はい、わかりました、失礼します」
しばらくして佐野くんは受話器を置いた。
「詳しいことはまた明日、って」
(明日、か…)
「不安そうな顔するな。
明日だって学校には俺がいる。
あんたを守るって約束した。
何も心配することなんてない」
佐野くんは再び私の隣に座った。
「今日もあんたが寝るまでは帰らないでいてやるから、安心してゆっくり休め」
(何から何まで、本当にお世話になりっぱなしだな…)
”ありがとう”
私は唇をそう動かした。
「うん」
彼は小さく笑ってみせた。
その日結局彼は、夜私が眠るまで、私の側にいてくれた。
