声をくれた君に



気がつくと私は、病院のベッドの横にいた。

(なんで…いつの間に…)

「珠李、今日も来てくれてありがとう、嬉しいわ」

そこには、もういないはずの彼女の姿があった。

懐かしい声、優しげな微笑み。

その向こうに、泣きじゃくる女の子がいた。

「あんたなんか大っ嫌いだ!」

(…私だ)

「今すぐ私の前から消えていなくなれ!」

(やめて、だめだよ…

そんなこと言ったら本当にいなくなっちゃう…!)

目の前から消えていなくなる彼女。

(嫌だ…消えないで…

どこにもいなくならないで…!)

私の世界は暗闇に包まれた。

が、すぐに光が見える。

目をこすれば、見慣れな光景が目に入った。

(私の部屋の中…

そっか、夢だよね)

私は写真を元の場所に戻た。

(ごめんなさい…)


ふと窓の外を見ると、帰ってきた頃のオレンジ色の空は消え、たくさんの星が出ていた。

(きれい…)

そして手元を見ると、メールが着ていることに気付く。

佐野くんからだ。