「ふっ、ジョーダンだから

そんなおもしろい顔すんな」

(どんな顔?!)

「ちゃんとあったまるまでシャワー浴びとけよ。

あとドライヤーもそこにあるから、髪乾かしてから来い。

じゃーな」

そう言って悠梓くんは脱衣所を出て行った。

(もう、なんだかんだで最後は絶対に優しいんだから)

だから私は、いつも悠梓くんを怒れないのだ。

シャワーを浴びた後、私は悠梓くんに借りたスウェットを着た。

(なんか、悠梓くんのにおいがする)

そう思うと、少しドキドキした。

(でも、ダボダボ…)

彼との身長差、体格差からして当然なのだが

袖から手は出ないし、丈もお尻が隠れるほど長い。

そしてスボンの裾から、足が出ない。

悠梓くんの大きさを改めて実感した。

(うーん、どうしよう。

ズボンの裾引きずったら、なんか汚れちゃいそうだし)

私は上だけ着ることにした。

(ワンピースも同然だし、いいよね)

私はドライヤーで髪を乾かし、脱衣所を出た。