声をくれた君に



「悠梓くんのおかげだよ。

ほんと、ありがとう」

「いや、全部あんたが頑張った結果だ。

ほんと、あんたはよく頑張った」

悠梓くんは優しく笑ってくれる。

「どんなにヒドイ目に合ったって、絶対泣いたりしなかった

絶対逃げたりしなかった

そういう強いあんたに、俺は惚れてるんだ」

「悠梓くん…」

(全部、知っててくれた…

私のただの負けず嫌いだけど

それでも、悠梓くんは全部見ててくれた…)

「俺だけじゃない。

見てるやつは絶対いる。

あんたの頑張りは、きっと誰かを動かしてるから」

(そうだ、高橋くんだって見ててくれた。

私のやってることにちゃんと意味はあったんだ…)

でもそれを教えてくれるのはいつだって悠梓くんだ。

「悠梓くんがいなかったら、私は何も変われなかったと思う。

いつでも、きっかけは悠梓くんだったんだもん。

やっぱり悠梓くんのおかげだね!

ありがとう」

「…俺は昔、あんたに救われたんだ。

だからその分俺はあんたを助けたかった」

「え…?どういう意味…」

「うーん…」

彼は少しだけ考えて

「今はまだナイショ」

そう言って彼は不敵に笑った。