声をくれた君に



「珠李…?」

「私…私、ずっとお父さんに恨まれてるんだと思ってた」

「え…なんで…?」

「私、入院してるお母さんのこと応援できなくて、ヒドイことしかできなくて…

だから、そんな私を恨んでるんだと思ってた。

それにお父さんにだって

いつもお母さんの代わりに一生懸命育ててくれたのに

学校の行事だって仕事休んで毎回来てくれたのに

参観日だって、みんなのお母さんの中にいるの恥ずかしかったはずなのに

絶対来てくれてた…

そんなお父さんに私は文句しか言えなかった。

ヒドイことばかり言った。

それでもお父さんは絶対来てくれた。

ずっとずっと大事に育ててくれた。

お父さんごめんなさい…

お父さん、いつもありがとう」

私はお父さんをぎゅっと抱きしめた。

「珠李…

恨むわけないだろう。

お前、知らないのか?

お母さんがお前がお見舞いに来るのどれだけ喜んでたのか…

お前がお見舞いに来た日は、あいつ、お前の話しかしないんだ。

いや、いつだって、お前のことばっか話してたよ。

お母さんはお前に元気づけられてたんだ。

だから、むしろ感謝してる、ありがとう。

それに俺だって、毎日お前が成長する姿が見れて嬉しかったよ。

ほんと、可愛くて仕方なかった」

「お父さん…」

私たちは時間を忘れて、しばらく抱き合っていた。