ツタから逃げるように走る。
ここを抜ければ…!
今のは多分夢!
雨に打たれて熱でも出たんだ。
あれは幻覚だよ
そう思い込んだ。
「そこの女」
声がした
「あたし?」
どこから聞こえるのかわからない。
ここは一本道で、
あとは木が生い茂っている。
わたしの周りに人は居ない。
「動くな」
っ!
背後から聞こえる声。
さっきまで誰もいなかったのに。
「一緒についてきてもらおう」
「嫌っ!」
無言で手を引っ張られ、森の中へ。
どんなに抵抗しても、男には勝てない。
「何よ、どうするつもり?」
「六魂の玉をわたせ」
六魂の玉?
「なにそれ?」
「隠しても貴様が持っていることは分かっているんだ」
あたし、そんな玉持ってないよ!

