「おはよう」
目が覚めると隣に裸の鈴木くんが寝ていてびっくりした。
……いや、当然と言えば当然だが。
昨夜のことを考えると顔から火が吹き出しそうなくらい恥ずかしかった。
「今、何時?」
布団から顔だけ出して時刻を尋ねる。
窓から外を見れば、周囲はまだ闇に包まれていた。冬の夜明けの時刻は遅い。
「6時だよ」
「……6時?」
「シャワーでも浴びる?」
「どうしよう!!か、帰らなくちゃ!!朝食が!!」
急いで朝食の支度をしないとそろそろ子供たちが起きてくる時間だった。
私は脱ぎ散らかした服を慌てて身に着けた。
「佐藤さん、俺の分も……」
「分かったわ!!」
身体の節々に残る昨夜の余韻に浸る間もなく、鈴木くんのマンションを後にする。