それからしばらくして
要さんが出て行った時にやっと身体がゆっくりと動かせた


今の内に自分の部屋に戻ろう


自分の服を掻き集めてからそれらを着て自分の部屋のベッドに倒れこんだ



「っ…ふえ」


あれ?また涙が出てきた…

と思う反面

ああ、やっと涙が出てきた…

と思った


私だってこんな形でハジメテ終わらせたくなかったよ
女の子だもん…

憧れくらいはあったよ…




夜になって中川さんが呼びに来てくれたけど
お腹が空いていないから、と断った


心配してくれていたけど何でもないから、と言っておいた

多分バレてると思うけど


だって要さんに会いたくないんだもん


明日から平気な顔で会える気がしない


身体も心も重いまま私は目を閉じた