「お前が何をしても俺の気持ちは変わらない。ーーだって、お前のこと愛しているから、今でも。それが、人を愛するってことだろ。
そよ香が人を憎み、傷つけ殺しても。何をしても、俺はこうして、お前を追いかける。相思相愛なら、そよ香だって同じはずだよな。俺がどんな姿でも良いって、言ってくれるほど、好きでいてくれているんだろ?」
彼の足が前に出る。
「……、ぃ」
彼がどれほど、私を愛しているかを知ったところで、私のやることは変わらない。
彼から、逃げる。
恐怖と、狂わせてしまった贖罪がため。
「……さぃ」
かかとが、宙を踏む。
「やめ、やめてくれ……!そんなっ、なんで……」
彼の涙、初めて見た。
多分、誰も見たことがない。
本当に彼は、私しかいないんだ。
「ごめ……ぃ」
だからーー


