「母さんっ!!!!」 ただいまも言わず 家に入る。 体はビッシャビシャ。 母は 俺を見て眉を上げた。 タオルを持ってきて 投げた。 「ありがとう!」 もう、 テンションというか声さえも 調整ができない。 落ち着けと言うように 母は椅子に座り微笑んだ。 「俺、この塾に行きたいっ!!」 何年ぶりだろう、 口角が上がった気がする。 …多分、 上がりきれていないと思うけど…。 久しぶりに声をたくさん出したから 喉が疲れた。