塾の前まで来た。 傘の中に入れてくれた男子は もういない。 入れてもらったのは駅まで。 その駅から 3つ分駅を越えて今の場所。 高校生になったと同時に引っ越して 学校の近くに家はある。 だけど 塾は変えていないし、やめてもいない。 なぜか、 辞められない。 その理由は わかっている。 …けど わからないフリのままで。 2つに結ってくれていたピンクのシュシュを とる。 黙って 塾に続く階段を上がった。