「私は昨日まで長州に仕える忍びでした。まずは、これを。」 紫音は風呂敷を開いて総司の前に立った。 驚きで声の出ない総司に、 「この脇差しは貴方の物で間違いございませんか?」 総司は恐る恐る脇差しをぬく。 「本物だ…」 風呂敷のなかみを手紙だけにした紫音に抜刀した土方が詰め寄った。 「一連の事件はてめぇの仕業か?」 「ご説明します。」