土方のへやに幹部が揃っていて、真ん中に、一人の青年が正座していた。 「土方さん、どういうことですか?」 「はなしはあとだ。とりあえず、二人は座れ。」 「名はなんという?」 「私は紫音と申します。」 紫音と言った青年は土方の問いに丁寧に答えた。 「貴方は長州の者ですか?」 山南が静かに聞くと、紫音は一呼吸おいたあと話し出した。 「私を殺す前に話だけ、聞いてください。」 紫音の真剣すぎる声に土方は眉をしかめた。