「…ん…」 「あ、やっと起きた。」 紫音が目を覚ましたのは朝だった。 総司が障子を開けると眩しい光が座敷に射し込んで紫音は思わず目を細めた。 「昨日、何があったか覚えてますよね?」 「あれは事実だ。武士逹がこのような下らない戦を続けるなら、私達忍も黙ってはいられない。」 紫音は鋭い視線を総司に向けた。 「僕には本当のことを教えてください。紫音が一族の者の殺したのは理由があったからでしょう?」 紫音は驚いて目を見開き、そっと呟いた。 「総司には敵わないね。」