かなめ………!!




「嫌、だよ……かなめを、殺したくなんかないよっ!」


「やめて……。


そんな事言わないでよ!!


決意が………揺るいじゃうじゃない………」




かなめが、ぽつり、と一粒の涙を流した。


その瞬間。




私が手に持ったナイフが、肉に刺さる感覚。




え?




「かなめ……」




気が付けば、かなめは私の手を取っていて……。


カッターナイフの刃がかなめの腹を刺していた。




かなめが、私に殺させたのだ…。


私を、死なせない為に…。




だけど、まだかなめは死んでいないようだった。




「な、つみ……早く、とどめを刺して………」


「嫌………いやああああああああああああ!!!!!」




嫌、嫌、嫌!!


何で、何で殺さないといけないの!?


何で私は愛する人を殺さないといけないの!?


何で!?どうして!?