私だって辛かったよ……。


友達を、二人も殺して………。


だけど、まだ誰かを殺さないといけないんだよ?


そうしないと、私が死んでしまうんだよ……………?




それなのに……。




「かなめ……ちょっと来て」




私は、かなめを連れて、


今は廃部となってただの空いた埃まみれの部屋と化した、放送部の部室にやって来た。


そして、誰にも見られないように……カーテンを閉め、扉に鍵をかける。




ここなら、あまり人も通らないし……多分、誰にも聞かれないと思う。




「なつみ……こんなところに連れて来て、一体どうするつもり……?」


「私だって……私だって辛いよっ!!」




私は、声を荒げる。


かなめは、目を丸くした後、悲しそうな表情になってゆく。




「葵が死んで……悲しいに決まってるじゃん!


辛いに決まってるじゃん!


苦しいに決まってるじゃん!


何で、お前は平気なんだろみたいな言い方するの!?


何で、私の気持ちを分かってくれないの!?」