葵を殺してしまった時程、私は驚かない。


葵の時は、たまたま……言うなら、事故だからだ。


私が、たまたま葵を突き放したせいで、葵はたまたま屋上から落ちたのだから…。




だけど、萌は…。




私は、殺すという意図を持って、


そしてしっかりとこの手で…。




殺した。




だから、あまり驚きはしなかった。




私は、萌の亡骸を、庭に埋めた。


誰も見ていない事を確認して………。




普段はあまり使わない倉庫の裏に埋めたから、


多分、暫くは気付かれないだろう。




庭に萌を埋め終わり、


家の中に入った瞬間、




ピンポーンというインターホンの音が鳴り響いた。




ビクッと私は肩を跳び上がらせた。




誰……?