そう言って、萌は私の手を握った。




「うん!」




しばらくして、私の家に着いた。




「今日、ちなみちゃんはいるの?」


「ううん、今は多分、水泳教室だと思う」


「そっか」




あれ、でもお母さんもいない………。


買い物にでも行ったのかな?




「じゃあ、私の部屋に入ろっか」


「うん」




ぱたぱたと二人で階段を上ってゆく。




「あ~、久しぶりだねぇ~…なつみちゃんの部屋」




いつものほんわかした口調で、萌が言った。


萌は大分、落ち着いてきたようだった。




「ちょっと、お茶入れて来るから、待っててね」


「お構いなく~~」




私は一階へ戻り、台所でお茶の準備。


紅茶で良いかな?