噂のアヤメちゃん

でも、嬉しかったかも…。




「た、ただいま~」




真っ赤かな顔のまま、私は家の中に入った。




「お帰り、お姉ちゃん」




出迎えてくれたのは、妹のちなみだった。


ちなみは、まだ小学校二年生で、小さい。


だから…。




「ちなみーっ!今日も可愛い~~~!」




私は、いつも帰ったらまず、ちなみに抱きつくのが日課だ。


年子とかなら、あんまりこういう事はしないと思うけど、


歳の離れた妹って、めっちゃくちゃ可愛いっっ!




「うぅ~、お姉ちゃん~~苦しいよお~」


「嗚呼、ごめんごめん」


「あらあら、今日も仲良しね~」




そうやって、キッチンから玄関までやって来たのはお母さんだった。