そう自分に言い聞かせた時だった。


保健室の扉がガラッと開き、中から保健の柴田先生が入ってきた。




「あら、松本さん…。


ちょうど良かったわ。


金井さんのご家族と連絡がつかなくて…。


その子を途中まででいいから、送ってくれないかしら?」




えっ…どうしよう。


でも…萌、なんかさっきから危な気な感じだし…。




「わかりました」


「ありがとう。


さあ、金井さん。


荷物持ってきたわよ。


そろそろ帰りましょう?」


「はぁい…」




柴田先生から、荷物を受け取った萌は、ゆっくりと立ち上がった。