お母さんもお父さんも、まだ帰ってきていなかった。


だから、ちなみと二人きりでご飯。




「いただきまーす!」




美味しそうにオムライスを頬張るちなみ。


だけど…。




「うっ…」




私は、屋上での事を…。


血まみれの葵のあの姿を思い出してしまった……。




とてつもない吐き気が、私を襲う。




「お姉ちゃん……?」


「ごめんね、ちなみ…。


私、ちょっと疲れてきたから、ちょっと二階で休んでくるね。


用が会ったら、ドアをノックして入ってくるんだよ」


「うん……」




そう言って、私はフラフラの足で、自分の部屋に行く前にトイレに行き、


吐いた。




「おぇえっ……」




こんなんじゃ、駄目だ…。


まだ、何人も殺さなければいけないのに…。


まだ一人目なのに……。