噂のアヤメちゃん

そう言って、私は笑って誤魔化す。




「そう…?でも…」




それでも、心配そうに私を見詰める葵。





「大丈夫だって!ちょっと、昨日夜更かししちゃっただけだって!」




本当は足元はフラフラで、今にも倒れそうだ。


だけど、私は誤魔化し続ける。




その時、いきなりガッと葵に腕を引かれ、


耳元で囁かれた。




「もしかして…アヤメちゃんに会ったの?」




ー…と。




ドクン、と心臓が跳ね上がった後、ドクドクドク…と鼓動が早くなってゆく。


そして、汗がぶわっと噴出してく。




なんで…!?


なんでわかったの………!?


どうして…………!?




「そ、そんな訳ないじゃん!


た、ただの噂でしょ!?」




そう嘘を吐くが、上手く声が出せなく、余計怪しく聞こえてしまう。