「おっはよう~、なつみ!


今日は早いね~」




学校に着くと、葵が待ち構えていたかのように、


私の目の前に現れた。




「お、おはよう…」




葵も、いつもより十分早いよ。


いつもは、遅刻ギリギリなのに…。




「あー、朝早くに来ちゃうと、暇だねぇ~」


「そう、だね…」




私は、葵と上手く話せなかった。


だって、私は今日から愛する人を、家族や友達、そして恋人を一人ずつ殺さなければならないから…。




私は、葵が大好きだ。




だから、葵もきっと、私の愛する人の中に含まれている。


という事は、私は葵をいつか、殺さなければならない。




そう思うと、何を喋ろうかとか、きちんと考える事が出来なくなってしまう。




「なつみ、ちょっと顔色悪くない?大丈夫?」


「う、ううん!平気だよっ」