「交渉成立…。


明日から、貴方の愛する人、一人ずつ殺してね…」




フッとまた不気味な笑みを浮かべて、


アヤメちゃんが消えた。




気付けば、グラウンドには練習している野球部がいた。


中庭にも、たむろしている男子達…。


ちょうど真上は音楽室で、合唱部が一生懸命歌っているのが聞こえる。




まるで、さっきまで人っ子一人いなかったのが、嘘みたいだ。




「あ……あはは」




怖すぎて、むしろ笑えてしまう。




「な、何よ今の……夢……?


んなわけないよね………………」




あんなリアルな夢、あるわけない。


じゃあ、私は本当に契約したって事?




じゃあ…。




「私…明日から愛する人を一人ずつ殺さなきゃいけないの……?」