噂のアヤメちゃん

「た、ただいま…」




暗い面持ちのまま、私は家の中に入った。




「…」




おばあちゃんはいるけど、返事が無い。


おばあちゃんはもうじき八十歳になる。


腰が曲がっていて、ヨボヨボで、皺だらけで、鬼みたい。




だから…。




私はおばあちゃんが嫌い。




「…アンタの分のご飯なんか用意してないからねっ!


この金食い虫!!


死んだのが、アンタだったら良かったのに」




いつも、おばあちゃんは私にそう言う。




これも、もう慣れてしまったけど…言われる度に、悲しくなった。




「また言ってんのか、ばーさん。


この子の相手にするなといつも言っているだろう。


この子は…悪魔なんだから」




そう言って玄関までやって来たのはおじいちゃんだった。