噂のアヤメちゃん

「おーい、松本ー」


「あっ、先生…」




担任の田村沢が、私を呼んだ。




田村沢は、私が皆からいじめられている事を知っているくせに、


助けようとしてくれない。




だから、私は田村沢の事が大嫌い。




「駄目じゃないか、早くノートを提出してもらわないと、


こっちが困るんだよ」


「済みません…。


だけど…」


「だけど…何だ?」




だけど……いじめっ子に破られて、捨てられました。


そんな事を言う勇気もなく…。




「何でも、ありません…」


「本当か?


何かあったら、言うんだぞ。


先生が力になってやるからな」


「はい…」




嘘だ。


何かあっても、どうせ何もしてくれないくせに。