気付くと、目の前には人がいた。




白いセーラー服に、無地で紺のラインの入ったスカート。


ボサボサの髪。


充血した、ぎょろっとした目。




アヤメちゃんだ…………。




「契約通り……。





今まで、貴方が殺した人達、七人を、この世からいなかった事としてあげるわ…。


そして、貴方の記憶からも……消したげる」




低い、唸るような、呻くような声で、アヤメちゃんはそう言った。




「あははは……」




それでも、私は笑っていた。




「ねえ、何で私にこんな事させたの……?


こんな事させて、何になるというの…………?」




搾り出すように声を出し、私はアヤメちゃんに訊いた。