「どうして?何が嫌なの?


ねえ、ちなみ」


「嫌ああーーーーー!!うわあああーーーん!」


「何が嫌なのか言ってくれなきゃ、お姉ちゃんどうしたらいいか


分からないじゃない!


ちゃんと言って!!」


「ひぃっ……うわあああああ…ああああ…ぁぁあああ!!」




どんなに訊いても、ちなみは答えようとしてくれない。


ただ、馬鹿みたいに泣き喚くだけ…。




次第に、私はイライラしてきた。




頑張ってちなみの為に準備したのに…。


何でそういう事を言うのか。


何で嫌がるのか。




何で?




「ちなみっ!!」


「ああああああん!!」




パンッという音が響いた。


私が、ちなみの頬を叩いた音だ。




思い切り叩いてしまったせいで、ちなみの頬は真っ赤に腫れている。