「なつみちゃん………なつみちゃんが、


したの……………?」




お母さんが、お父さんの死体を見詰めたまま、


こちらに背を向けて言った。




「そうだよ……だって、そうじゃないと、私…ヤられてたんだよ?」


「そんな…だからって……」




だから…という訳でもないんだけどね…。




どうせ殺すつもりだったんだけどね…。


じゃないと、私が死んでいたから。


アヤメちゃんとの契約によって。




「どうしてっ……!」




ポタポタと涙が零れ落ち、倉庫の床に涙が広がってゆく。




お母さんが泣いているところなんて、初めて見た。


お母さんが泣いているところなんて、今まで見た事が無かった。


いつも、お母さんは笑顔だったから。




それ程、お母さんはショックなのだろう。




旦那が死んで…しかも、旦那を殺したのは娘なのだから。