「そういえば…お父さん遅いわね」




お母さんが、そう呟いた。


その言葉に、私の心臓がドキッと反応する。




お父さんは……本当は部屋で寝てなんかいない。


お父さんは……私が殺して、庭の倉庫に……。




「あ、あのさ………。


それより訊きたい事があるんだよね……お母さんに」


「?


何かしら?」




お母さんが、いつもの笑顔で言った。


こんなお母さんが、本当に不倫しているとは思えないんだけど………。




「お母さん、最近帰りが遅いよね。


ど、どうして………?」


「嗚呼、その事~?


お母さん、最近お友達と飲み会に行ってるのよ」


「そ、そうなんだ…」




飲み会……って……。


そんなに頻繁に行くものなのかな……。


お母さん、週に三回位出掛けているのに。


それに、そんなに行っていたら、お金も掛かるだろうし……。