噂のアヤメちゃん

そうこう考えている間にも、お父さんは私のパジャマのボタンを一つずつ外していく。




嫌だ………!!




何か……何か………!




目を向けた先にあったものは……まな板に置かれた包丁だった。




これで…………!




私は、何とかまな板まで手を伸ばし、包丁を手に取った。




よし!


これで……………、これでお父さんを!!!




「ああああああっっっ!!」




叫ぶと同時に、私はお父さんの背中を、刺す。




「ぐぁぁああっっ!」




お父さんの背中が、包丁が、私の手が、赤くなる。


血の色に染まる。




お父さんが、私から離れて、ごろごろと体を転がしながら、悶え、苦しんでいる。




まだ、死んでいない。