「おっ、玲央じゃん」 赤髪君が自分の手を掴んできて、私の背後からにいるであろう人に言う。 玲央.....、上城君? 慌てて後ろを向いてみると、やっぱり上城君だった。 私が上城君を見ると上城君も私の方を見てきて目が合う。 あの時のように、上城君の漆黒の瞳の中に私がいる。 それがなんだか不思議で数秒の間見つめていた。上城君の瞳を。 それもつかの間。 「お前はこっち」 そう言って私の手をとり歩き出した 。