「......香里ちゃん」
取り出したお弁当を膝において、
ゆっくり香里ちゃんの方を見る。
香里ちゃんもそれに応えてくれるかのように私を見てくれた。
......少し、怖い。
でも、言うんだ。
「あのね、香里ちゃんに話したいことがあるの」
いざ、言うとなると震える。
拳をギュッと握りしめ気持ちをかためる。
「あのね、私香里ちゃんの恋、応援できない。私も上城君のこと好きだから」
言えた。ちゃんと言えた。
でも、香里ちゃんが何を言うのか
何を思ってるのか怖くて、
香里ちゃんから目をそらした。
「.......うん、知ってたよ」