「あのね、俊に大事な話があるの」 自分の声が震えてないのを確認する。 ーーーー大丈夫。震えてない。 ちゃんと話せてる。 「大事な、話?」 不思議そうに、私を見てくる俊。 目をそらしたい、逃げたい。 そんな感情が私を襲う。 このまま時が止まってしまえばいいのに。 止まってくれたらどんなに楽か。 ...でも、ここで逃げたら私は後悔する。 絶対に、後悔なんてしたくないの。