外を見れば、ついにてっぺんにたどり着こうとしているようで。



邪魔なものが何もないここから見た空は、とても赤い。



赤に照らされた無様な雲は真っ黒で、紅葉が黒をいろどる度に俺の心と見間違える。



視線をうつすと、彼女と目があう。



にぱっと子供のように笑った君は、残酷だ。



一日、なんて。



あっというま、なんて。



俺には一生にしか感じない。




幸せすぎて、楽しすぎて、…別れを思うと、辛すぎて。



今日、このまま…いっそこのまま、世界の裏側まで君をさらっていってしまおうか。