「修も呼んでいい?」

「もちろんだよ。日和が、修君にゲームでわからないとこがあるとか言ってたし」



家が見えてきたところで、私はカバンから家の鍵を出した。




ん…?


すると、どこからか視線を感じる…

私はカバンに手を入れながら、キョロキョロと辺りを見渡した。




「…どした?」

「いや…なんでもない…」


また…この前と同じ…

気のせい…だよね。



私は玄関の鍵を開け、稲瀬と家の中に入った。

そして稲瀬たちと夕飯を済ませ、稲瀬が帰る時間…玄関先で見送っていると…



っ!


また、視線を感じる。




「お姉ちゃん?」

「え?あ…なんでもない」


不思議そうに見つめる日和に、私は笑顔を向けた。



それから数日間

このようなことが、何度か続いた。


学校や家の周りで、誰かに見られているような感じがした…

だけど、学校でも帰り道でも、ほとんど稲瀬と一緒だったから…怖くはなかった。


それに…

今回感じる視線は、この前のとはちょっと違う気がする…


嫌な感じは、しないんだよな…










「あつ…い」

「死ぬ…」


数日後の放課後

ジメジメする暑さの中、私と稲瀬は委員会の仕事をしていた。




「もうすぐ6月だもんね」

「お前の扇風機貸して」

「…いいけど、自分のは?」

「動かなくなった」

「え(汗)」