クールな彼と放課後の恋

稲瀬は日向たちが遊んでいたゲーム機を片付け始めた。




あ、そうだ。


私は2階へ駆け上がり、自分の部屋の机の上に置いていた小さいノートを手に取った。

そしてまた1階のリビングへ…




「…ねぇ」



ゲーム機を片付けている稲瀬に近づき、そのノートを差し出す私。




「…簡単なレシピ書いといた。雑誌で見つけた記事とかも・・・良かったら参考にしてみて……」


この前のLINEのやり取りで、稲瀬からレシピを教えて欲しいと言われたので…

私は早速ノートにちょっとしたレシピブックを作ってみた。




「……今時ノート?」

「…う」


ノートを受け取った稲瀬の、
最初のリアクションがこれ。


そっか。

今はスマホという便利なものがあったんだよね…




「…ありがと、早速明日作ってみるよ」



優しい笑みを浮かべる稲瀬。



また…あの笑顔だ……


私…

稲瀬が笑った顔、好きかも…