クールな彼と放課後の恋

「いきなり『がんばれ』って送られる方の気持ちになれよ」

「そーだよね、ごめん」


あ、謝っちゃった。

なんか悔しい…




「あともう一つあるんだけど…」

「………え?」


もう一つ?



「一昨日のスーパーの態度…あれ何?」


ビクッ



急に真剣な顔をする稲瀬。




「な、なにって……」

「同じ委員会のお友達なのに冷たかったよなお前」

「お、お友達って………あんた…………ぇ!」


言い返そうと思ったら、
稲瀬が私の耳に口を近づけてきた…そして…





「…結構傷ついたんだけど」


!!!


そう耳元でつぶやいた。




「お姉ちゃーん!トイレットペーパー切れてるよー」




すると、日和がトイレから戻ってきた。



私はとっさに稲瀬から離れ、用もないのに流し台の水を流して洗い物をしてるフリをする。



稲瀬の息が…耳にかかった……


心臓が飛び出そうなくらい、
ドキドキが止まらない…




「ただいまー」


修君も電話を終え戻ってきたみたい。




「修、そろそろ帰るぞ」