クールな彼と放課後の恋

あれからすぐに修君もうちにやってきて、みんなで夕飯を食べることになった。


私はキッチンで夕飯の準備。

稲瀬は……




「・・・・・」


う…


キッチンのダイニングテーブルに座り、スマホのゲームをやっているみたい。

すぐ後ろに稲瀬がいる…

それだけで包丁を持つ手が震えてしまう……




『うちで夕飯食べてかない?』


とっさに出た言葉…

私が男子にあんなこと言うなんて、
自分でも信じられない…




「何か手伝う?」




リビングにいる日向が私に声をかけた。




「いいの?」

「うん!手伝うよー」


日向が私の隣にやって来る。



「じゃあトマト切って」

「はーい」


日向は私の隣で、
手慣れた手つきでトマトを切り始めた。




「俺なんかやることあるー?」

「…俺も」




振り返ると、いつの間にか修君も稲瀬の隣に座っていて、兄弟して同じことを言っていた。



「あーないない。ゆっくりしてて」


これはお礼なんだから、
手伝わしちゃ意味ないし…