クールな彼と放課後の恋

ま、どっちかっていうと日向は男に好かれるけど…

こんなに男と話してる日向は初めてみるかも…





そしてレジはもうすぐ私の番!

やっとだよ…



「いらっしゃいませ〜」


私の番が回ってきて、店員さんが買った品物を機械にスキャンしていく。




「お前と姉ちゃん顔似てないな?」



するとレジ待している稲瀬弟が、
また日向に話しかけた。




「そお?よく言われるけどね。稲瀬くんたちは似てるよね」


日向が稲瀬兄弟を見比べて言った。



確かに似てる…

弟の方はちょっと背の低い稲瀬って感じだし。


でも雰囲気はちょっと違うかも。

稲瀬はクールで一見怖い感じする…

弟は愛想良い感じだし、どっちかといえば可愛らしい感じかな。

人懐こそうというか…


まだ中学生だからかな?




「お前の姉ちゃん美人系だな」



なぬ!?


稲瀬弟がポツリとそう言った。




「そうなの♪私のお姉ちゃん美人なの♡友達もみんな羨ましがってるんだ!美人だしスタイルいいって!自慢のお姉ちゃんなのー」

「お前と正反対だな」

「あー言ったなー」



ボトッ



カバンから財布を出そうと思ったら、
手を滑らせて床に落としてしまった…



び、美人なんて…

初めて言われた…


財布を拾い恥ずかしさを隠そうと、
財布を開け用もないのに小銭を探る。




「なぁ兄ちゃん!藤川の姉ちゃん美人だよなー?」



な、なにーーーーー!?



稲瀬弟が稲瀬に振る。