クールな彼と放課後の恋

私はクルッと後ろを向いて、
先にスタスタとレジへ向かう。




「お姉ちゃん待ってよ〜」


日向が後ろから追いかけてくる。




早く帰りたい…

とりあえず早くスーパー出たい……!



並んでいるレジの一番後ろにつき、
順番を待つ。

すると日向が私に追いついて、
私の後ろへ回る…




「混んでるねえ…」

「夕方だからね」


レジの列は結構長い…

順番が来るまで少しかかりそう…




「あ、お兄さん」


え”っ………

お兄さんて…


私の後ろで日向が確かにそう言った。

恐る恐る振り返ると…




うぅ……!また…


私と日向の後ろに稲瀬が並んでいた。


な、なんでーー?

なんでこうなるのさー



「兄ちゃんあったよ!」

「サンキュ」


すると稲瀬弟も手に商品を持って、こっちにやって来る。




「あ。稲瀬くんちも今日焼きうどん?」

「そう!」


稲瀬弟は、焼きうどんの素を稲瀬の持ってるカゴに入れた。



さっき稲瀬うちが買ったカゴの中見てたから…

自分んちも今日焼きうどんにしたのか…


冷凍食品のところにいたから、
本当は冷凍にしようと思ってたのかな?


っていうか、なんで稲瀬が料理すんの?

お母さんは?




「お姉ちゃんと稲瀬くんのお兄さんが同じ学校だったなんてびっくりだね〜」


そこ、掘り返さなくてもいいよ日向っ!




「だよなーしかも同じクラスだろ?2人は接点あんのか?」


ギクッ


稲瀬弟!

そんなこと聞くなつっーの!!!




「昨日一緒に昼飯食った」




ちょ、ちょっと!




「え、そーなのー?」

「もう仲いいんだ♪」


仲良くない仲良くない!

委員会が一緒なだけだよ!



「俺らも昼は一緒だよな?」

「フフ、班が一緒だから一緒に給食食べてるだけでしょー?」


笑い合う日向と稲瀬弟。



なんであんた達そんなに仲いいわけ?