クールな彼と放課後の恋

もしかして…私の反応見るためにわざと家のこと言わなかったの…?

こうやってバッタリ会うときまで黙ってようってこと?


だったらムカつくんですけど。




「…………!」


すると稲瀬が私に近づいてきた。


な、何??


カートを持つ手を震わせ構えていると…




「…うどんて手があるな」




私の買い物カゴの中の食材を見て、言う稲瀬。




「もしかしてさ〜お姉ちゃんと稲瀬くんのお兄さんて同じ学校じゃない?」

「制服が同じだもんな」


………!


日向と稲瀬弟がこっちを見ている。





「え、えっと………」

「同じ高校だよ。クラスも同じだし」


!!!


稲瀬がさらっと本当のことを言った。




「え、そーなの?私は稲瀬くんと一緒のクラスで、お兄さんは私のお姉ちゃんと同じクラスなんてすごいね!」

「偶然だな」


こんな偶然てあるの?

世間は狭いってことか…




あ。


また稲瀬と目合っちゃた…!



「ひ、日向行こうっ」