クールな彼と放課後の恋

帰るときは小雨だったけど、
電車降りたらもう止んでたな。

私は制服のまま日向と買い物に出かけた。






「焼きうどんはどう?」

「いいね♪そうしよ」


近所のスーパーに着き、
日向とカートを押して食材を選ぶ私。


今お母さんは出張でいないため、
今日は日向と2人きり。




「アイス買って帰りに食べよ!」

「いいよ」


日向とアイスのコーナーへ行く。




「お姉ちゃん何にする?」

「んーチョコ」

「じゃあ私もー」


アイスを手に取りカゴに入れたその時…


冷凍食品コーナーの前で、
稲瀬と中学生くらいの男の子がこっちを見ていた。




い、稲瀬!?


私は固まってしまって…

目をそらすこともできない…




な、なんで稲瀬がここに!?

なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで……???



いきなりの稲瀬の登場に、
頭が混乱していると…

稲瀬が私に近づいてきた。



え!

こっち来るしっ!!!




「日向っ」

「お姉ちゃん?」


私は日向の手を掴み気づいていないフリをして、そのまま逃げようとした。