「お疲れ様!また明日よろしくね♪」


12時過ぎ

私と香穂の仕事は予定通り終わり、荷物を持って調理室を出た。





「稲瀬たちどこにいるんだろう…屋台の方行ってみようか?」

「………」




香穂に話しかけても、返事が返ってこない。

不思議に思い、香穂の方をみると…





「…香穂?」


香穂は顔を赤くして、唇を噛み締めていた。

そして急に立ち止まり、私の方を見る…








「あ、私ね…………諒のことが好きなんだ…」


え。







私と香穂はしばらく見つめ合ったまま…

数秒間、時間が止まる…



頭の中で、カチカチと時計の針の音をしっかりと感じたあと、






「ええええええええええ~!!!!!」




私は叫んだ。







香穂が永井のこと…?


いや!

ちょっとそうなのかなーっと思ってたけど…





「…マジ?」

「う、うん!」

「いつから?」

「結構前から…ごめんね!ずっと言おう言おうと思ってたんだけど…言うタイミングがわからなくて…」

「…」



私のキョトン顔は、段々と笑に変わり…







「嬉しいーー!!!♡これで香穂と恋バナできるじゃーんっっっ」


私は香穂に抱きつき、顔をスリスリとした。





「う、うん!でも私…初恋だから・・よくわかんなくて…」

「私だって初恋だよ!だから大丈夫!」


なにが大丈夫なのかよくわかんないけど、今は興奮中なので一旦置いとくことにします。