前と変わらずに、学校では親しい友達関係。

家では、家族関係。


夏休みにパリから稲瀬のお母さんが戻ってきたのもあり、お互いの家族で食事をしたり…


もう友達というよりも、家族に近いものになっていた。






“俺のこと…どう思ってる?”








あの時の稲瀬の言葉が、忘れられない…



あれは…

やっぱり私のことを…



稲瀬は好きってことになるのかな…









かァァァ






「…陽葵?」

「へ?」


一人で顔を赤くしていたら、香穂ちゃんに肩を叩かれていた。

ハッと我に帰り気がつくと、もう駅前のカフェに来ていた…


私たち4人は空いている席についてメニューを開いていて、店員のお姉さんが注文を取りに来ていた。





やばい。

ボーッとしてたよ…






「陽葵は何にする?」

「え、あ…えっと…」


私は慌ててメニューを見て、注文をした。

隣で稲瀬がクスッと笑った。



また顔が赤くなった。











「夏休みあっという間だったなー」

「もう秋だもんね」


香穂と永井が、楽しそうに話している。




ってゆうかさ…

なんで自然に私と稲瀬が、隣同士なの!?


香穂たちがいい感じだから、隣同士になりたいのはわかるけど…






しかも…


稲瀬と距離近いし…





う…