ちょっ…なに本当のこと言ってんのっ!?

そんなこと、わざわざ言わなくてもいい気がするけど…


一瞬、愛美ちゃんに目を向けると…




・・・・。


眉間にシワを寄せて、めちゃめちゃ怖い顔をしていた。



こ、こわ…

さっきまでニコニコしてたのに、なんて変わりようなの…


稲瀬が私と一緒に住んでるって聞いて、あんな顔するってことは、まだ稲瀬のこと好きなのかな?

ってゆうか…元カノってことは、当たり前だけど今はつき合ってないってことだよね?

なんで別れたんだろ…?






「あれ~?みんなどーしたの?」




すると、さっき香穂ちゃんを連れて消えた永井が、いきなり現れた。

後ろには、香穂ちゃんの姿が…





「香穂ちゃん~っ」

「おっと…陽葵ちゃん?どうしたの?…この人たち誰?」


香穂ちゃんに抱きつく私。



「…稲瀬の中学の友達&・・・元カノ」

「え!?元カノ…!!?」


小声で話しながら、稲瀬たちを見る私と香穂ちゃん。


突然の中学の男友達との再会に、永井はテンションが上がっていた。

でも、愛美ちゃんの存在に気づいた永井は、なんだか一瞬嫌な顔をした気がした。





「なーなー!せっかく偶然会ったんだし、みんなで遊ぼうぜ♪」

「そうだよ~なぁ?愛美たちもいいだろ?」


稲瀬の男友達が、愛美ちゃんともう一人の連れの女の子に声をかける。




「私はいいよー」

「私も」


愛美ちゃんも、もう一人の子も…ニッコリと笑顔。

その笑顔が、なんか怖いよ…





「あーちょっと待ち」




すると、永井が小走りでこっちにやって来る。






「…お前らどうする?みんなで行動してもいい?」


私と香穂ちゃんと円を組むような体制を取り、小声で話す永井。





「…うーん……」


顔を見合わせて考え込む、私と香穂ちゃん。